南都銀行(8367)が2026年7月28日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。
経常収益は340億3100万円で前年同期比21.7%増、経常利益65億4200万円で15.9%増、純利益48億5000万円で28.7%増となりました。
特に評価したいのが本業です。
単体のコア業務純益は84億4500万円で前年同期比42.9%増となり、貸出金利息の増加を中心に資金利益が大きく伸びました。
私は今回を、金利上昇の恩恵が本格的に利益へ表れ始めた、かなり良い決算と評価します。
今回の決算を5段階で評価
経常収益 ★★★★★
21.7%増
経常利益 ★★★★☆
15.9%増
純利益 ★★★★★
28.7%増
コア業務純益 ★★★★★
84.45億円、42.9%増
資金利益 ★★★★★
187.38億円、21.4%増
貸出金 ★★★★☆
4兆6779億円、3月末比457億円増
預金等 ★★★★★
6兆1743億円、3月末比2174億円増
不良債権 ★★★★★
開示債権比率1.23%→1.19%
通期予想 ★★★★★
純利益220億円、28.9%増
配当 ★★★★★
分割後換算で実質43円→56円
キャピタルゲイン期待 ★★★★★
売買判断
保有 ★★★★★
追加買い ★★★★☆
売却 ★☆☆☆☆
私は南都銀行を保有継続します。
今回特に強いのは、株式売却益などではなく、本業のコア業務純益が大幅に増えていることです。
金利正常化が続く環境では引き続き利益成長を期待できるため、押し目では追加買いを検討します。
貸出金利息が大きく増加
資金運用収益は189億9200万円から234億5900万円へ増加しました。
そのうち貸出金利息は128億2300万円から156億3000万円へ21.9%増、有価証券利息配当金も51億9300万円から67億5300万円へ増えています。
一方、預金金利上昇によって預金利息も25億2000万円から43億3000万円へ増加しました。
それでも資金利益全体では約33億円増えています。
つまり、預金金利の負担増以上に貸出・有価証券運用から得られる収益が伸びている状態です。
コア業務純益42.9%増を高く評価
単体のコア業務純益は前年59億500万円から84億4500万円へ増加しました。
経費は約7億5000万円増えていますが、それ以上に資金利益と役務取引等利益が伸びています。
銀行株を見る場合、私は純利益だけでなく、このコア業務純益を重視します。
今回の42.9%増はかなり強い数字です。
国債売却損は拡大
弱点もあります。
国債等債券損益は前年9億5800万円の赤字から29億2000万円の赤字へ悪化しました。
金利上昇局面では保有債券価格が下落するため、銀行にとっては本業の利ざや改善と債券評価・売却損が同時に発生します。
今回は本業利益の伸びがこれを上回りましたが、今後も債券関連損失は確認が必要です。
貸出・預金とも拡大
貸出金残高は4兆6779億円となり、3月末から457億円増えました。
住宅ローンは79億円増加しています。
預金等も6兆1743億円となり、3月末から2174億円増加しました。
預金基盤を維持しながら貸出を増やせているため、今後の金利収益拡大にもつながります。
不良債権比率も改善
金融再生法開示債権は565億円で、3月末の577億円から減少しました。
開示債権比率も1.23%から1.19%へ改善しています。
一方、与信関連費用は前年6億600万円から8億1700万円へ増えています。
現時点では大きな問題ではありませんが、企業倒産増加などで信用コストが膨らまないかは確認します。
通期純利益220億円への進捗は22%
通期予想は、
経常利益 325億円
純利益 220億円
です。
第1四半期の進捗率は、
経常利益 約20.1%
純利益 約22.0%
となっています。
単純な25%には届いていませんが、第2四半期累計純利益90億円に対しては53.9%まで進んでいます。
会社も「概ね計画通り」としていますので、現時点で通期達成を心配する内容ではありません。
配当は実質大幅増配
2026年4月1日に1株を5株へ株式分割しています。
前期年間配当215円を分割後換算すると43円です。
2027年3月期は年間56円を予定しています。
つまり実質的には43円から56円へ約30%の増配です。
利益成長と増配が同時に進んでいるため、保有継続の材料としてかなり強いです。
私ならどう売買するか
私は現在の保有を維持します。
今回評価しているのは、
純利益28.7%増
コア業務純益42.9%増
貸出金利息21.9%増
貸出金・預金残高の増加
不良債権比率の改善
実質約30%の増配
です。
国債等債券損失は注意しますが、それ以上に本業の利益改善が強いと判断します。
今回の私の結論
今回の南都銀行の第1四半期決算は、かなり良い決算です。
経常利益15.9%増、純利益28.7%増となりました。
さらに本業を示すコア業務純益は42.9%増です。
貸出金利息が大きく伸び、金利上昇が銀行収益へ本格的に反映され始めています。
不良債権比率も1.19%へ改善し、配当も株式分割後換算で実質大幅増配です。
そのため今回の総合評価は★★★★★とします。
私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。
キャピタルゲインという視点では、
金利上昇による資金利益の拡大を続けながら、国債等債券損失と信用コストを抑え、コア業務純益の高成長を維持できるか。
ここが次の焦点です。
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