ふくおかフィナンシャルグループ(8354)が2026年8月7日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。
経常収益は1519億1100万円で前年同期比20.1%増、経常利益415億1800万円で27.5%増、純利益287億800万円で25.7%増となりました。
特に強いのが本業です。
福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行、福岡中央銀行を合わせたコア業務純益は444億2600万円となり、前年同期の328億4200万円から約35%増加しました。
私は今回を、金利上昇による利ざや改善と法人・個人向け貸出の拡大が利益成長につながった、かなり強い決算と評価します。
今回の決算を5段階で評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 経常収益 | ★★★★★ | 1519.11億円、20.1%増 |
| 経常利益 | ★★★★★ | 415.18億円、27.5%増 |
| 純利益 | ★★★★★ | 287.08億円、25.7%増 |
| コア業務純益 | ★★★★★ | 銀行合算444.26億円、約35%増 |
| 資金利益 | ★★★★★ | 銀行合算695.06億円、約18.6%増 |
| 預貸金粗利鞘 | ★★★★★ | 0.95%→1.11%へ改善 |
| 一般法人向け貸出 | ★★★★★ | 前年6月末比4.8%増 |
| 不良債権 | ★★★★★ | 銀行合算1.63%→1.48%へ改善 |
| みんなの銀行関連 | ★★☆☆☆ | 純利益寄与が+20億円→▲18億円 |
| 通期予想 | ★★★★★ | 純利益1000億円、17.1%増 |
| 進捗率 | ★★★★★ | 通期純利益28.7%、上期59.8% |
| CF | ★★★☆☆ | 第1四半期CF計算書は未作成 |
| 財務健全性 | ★★★★☆ | 純資産増加、規制自己資本比率は算定中 |
| 株主還元 | ★★★★★ | 年180円→210円へ増配予定 |
| キャピタルゲイン期待 | ★★★★★ | 利ざや改善+本業高成長を評価 |
売買判断
保有 ★★★★★
追加買い ★★★★☆
売却 ★☆☆☆☆
私はふくおかFGを保有継続します。
今回特に評価するのは純利益25.7%増だけではなく、銀行本体のコア業務純益が約35%増えていることです。
さらに預貸金粗利鞘が改善し、一般法人向け貸出も伸びています。
追加買いも前向きですが、銀行株全体が大きく上昇した場面を追うより、調整時に増やしたいです。
コア業務純益は約35%増
銀行4行合算のコア業務純益は444億2600万円となりました。
前年同期は328億4200万円ですので、115億8400万円増加しています。
FFG連結ベースでもコア業務純益は394億8400万円となり、前年337億300万円から増加しました。
銀行合算の資金利益も586億300万円から695億600万円へ約18.6%増えています。
金利上昇が単純に預金金利負担を増やすだけではなく、銀行本来の収益拡大につながっていることが今回最大のポイントです。
預貸金粗利鞘が0.95%から1.11%へ
銀行合算の貸出金利回りは前年同期の1.12%から1.39%へ0.27ポイント上昇しました。
預金等利回りも0.17%から0.28%へ上昇していますが、貸出金利回りの上昇幅の方が大きくなっています。
その結果、預貸金粗利鞘は、
0.95% → 1.11%
へ0.16ポイント改善しました。
総資金利鞘も0.51%から0.65%へ改善しています。
銀行株を見るうえで、これはかなり重要な数字です。
金利上昇による利ざや改善が明確に確認できる決算です。
貸出金利息は約28%増
連結の資金運用収益は981億5900万円から1237億7200万円へ増加しました。
このうち貸出金利息は、
587億3400万円 → 750億700万円
となり、約27.7%増です。
有価証券利息配当金も264億5300万円から329億6700万円へ増えています。
一方、預金利息は105億300万円から158億1000万円へ増加しました。
預金金利の負担増は大きいですが、それ以上に貸出金・有価証券から得られる収益が増えています。
貸出金は見た目より強い
連結貸出金は前期末から147億円減少しています。
数字だけを見ると弱く見えます。
しかし主因は政府向け貸出の減少です。
銀行合算でFFG向け・政府向け貸出を除いた貸出金は16兆6284億円となり、前年6月末比3.8%増えています。
一般法人向け貸出は10兆7971億円で4.8%増。
ローン残高も3.2%増、中小企業等向け貸出も3.2%増です。
つまり、通常の法人・個人向け融資はしっかり伸びています。
ここも評価できます。
不良債権比率は1.48%へ改善
銀行合算の金融再生法開示債権は3034億円となりました。
前年6月末の3208億円から約174億円減少しています。
不良債権比率も、
1.63% → 1.48%
へ改善しました。
福岡銀行単体では1.40%から1.28%、十八親和銀行も1.86%から1.62%へ改善しています。
貸出を伸ばしながら不良債権比率を低下させているため、現時点では資産健全性も良好です。
弱点は「みんなの銀行関連」
今回気になるのは、みんなの銀行関連です。
連結純利益の内訳を見ると、
前年同期 +20億円
今回 ▲18億円
となり、前年差で38億円悪化しています。
一方、銀行4行合算の四半期純利益は244億円から350億円へ106億円増えました。
つまり、既存銀行の利益成長は非常に強いものの、みんなの銀行関連が連結利益を押し下げている構図です。
ここが改善すれば、FFG全体の利益成長余地はさらに大きくなります。
資産運用ビジネスも拡大
投資信託、保険、公共債、FFG証券などを合わせた資産運用商品の残高は3兆8850億円となりました。
前年6月末の3兆1170億円から7680億円増えています。
特に投資信託残高は1兆2150億円から1兆6715億円へ大きく増加しました。
金利収益だけでなく、資産運用関連の手数料ビジネスを拡大できれば収益源の分散にもつながります。
通期純利益1000億円への進捗は28.7%
通期予想は、
経常利益 1495億円
純利益 1000億円
です。
第1四半期の進捗率は、
経常利益 約27.8%
純利益 約28.7%
となっています。
さらに上期純利益予想480億円に対しては59.8%まで進んでいます。
第1四半期としては順調です。
会社は通期予想を据え置いていますが、現在の本業利益の伸びが続けば上振れ余地を意識できます。
年間配当210円へ増配
2027年3月期の年間配当予想は210円です。
前期180円から30円増、約16.7%の増配となります。
中間105円、期末105円を予定しています。
通期純利益も17.1%増を計画しており、利益成長とほぼ歩調を合わせた増配です。
株主還元という点でも評価できます。
私ならどう売買するか
私は現在の保有を維持します。
今回評価しているのは、
純利益25.7%増
銀行合算コア業務純益約35%増
資金利益約18.6%増
預貸金粗利鞘0.95%→1.11%
一般法人向け貸出4.8%増
不良債権比率1.48%へ改善
年間配当180円→210円
です。
注意点は、みんなの銀行関連の利益悪化と、今後の金利上昇による債券損益への影響です。
それでも現時点では本業成長の方を高く評価します。
今回の私の結論
今回のふくおかFGの第1四半期決算は、かなり強い好決算です。
経常利益27.5%増、純利益25.7%増となりました。
さらに銀行4行合算のコア業務純益は約35%増です。
貸出金利回りが上昇し、預貸金粗利鞘も0.95%から1.11%へ改善しました。
通常の法人・個人向け貸出も伸び、不良債権比率は1.48%へ低下しています。
一方、みんなの銀行関連は前年の+20億円から▲18億円へ悪化しており、ここは今後の確認ポイントです。
そのため今回の総合評価は★★★★★とします。
私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。
キャピタルゲインという視点では、
金利上昇による利ざや改善と貸出成長を続けながら、みんなの銀行関連の収益を改善し、連結利益の伸びをさらに加速できるか。
ここが次の焦点です。
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