コジマ(7513)2026年8月期第3四半期決算を分析|営業利益34.1%増・進捗90%、今後の業績と売買判断

コジマ(7513)が2026年7月13日に発表した2026年8月期第3四半期決算を分析します。

売上高は2228億2400万円で前年同期比6.0%増、営業利益74億200万円で34.1%増、経常利益76億200万円で30.7%増、四半期純利益は51億8800万円で30.5%増となりました。

エアコン、パソコン、スマートフォン、ゲーム、住宅設備などが好調で、売上以上のペースで利益が伸びています。営業利益率も前年同期の約2.6%から3.3%へ改善しました。

さらに通期営業利益82億円に対する進捗率はすでに約90%です。

私は今回を、家電量販店としてはかなり強い増益決算で、収益性改善と株主還元強化まで揃った内容と評価します。

目次

今回の決算を5段階で評価

評価項目評価コメント
売上高★★★★☆2228.24億円、6.0%増
営業利益★★★★★74.02億円、34.1%増
営業利益率★★★★★約2.6%→3.3%へ改善
売上総利益率★★★★☆約27.1%→27.3%へ小幅改善
季節家電★★★★★19.0%増、エアコン好調
情報通信機器★★★★☆5.7%増、PC・スマホが牽引
ゲーム★★★★★47.2%増
住宅設備★★★★★33.2%増
通期予想★★★★★営業利益82億円、11.9%増を据え置き
進捗率★★★★★営業利益90.3%、純利益97.9%
特殊要因★★★★★大きな一時利益に頼らない増益
CF★★★☆☆第3四半期CF計算書は未作成
財務★★★★★自己資本比率55.5%、現預金302億円
株主還元★★★★★配当28円へ増配+最大9億円の自社株買い
キャピタルゲイン期待★★★★★高進捗と利益率改善を評価

売買判断

保有 ★★★★★

追加買い ★★★★☆

売却 ★☆☆☆☆

私はコジマを保有継続します。

売上6%増に対して営業利益34.1%増という内容はかなり強く、営業利益率も改善しています。

さらに通期営業利益への進捗は90%を超えています。業績予想は据え置かれましたが、キャピタルゲインという視点でも評価を上げたい決算です。

追加買いも前向きですが、本決算まで残り1四半期ですので、株価が急騰したところを追うより押し目で考えます。

売上6%増に対して営業利益34%増

売上高は2101億2300万円から2228億2400万円へ6.0%増えました。

営業利益は55億1700万円から74億200万円へ34.1%増加しています。

営業利益率は約2.6%から3.3%へ改善しました。

家電量販店はもともと利益率の低い業種ですので、0.7ポイント近い改善はかなり大きいです。

売上総利益率も約27.1%から27.3%へ小幅に上昇し、販管費率は売上増加によって大きく低下しました。

私は今回、売上成長以上に利益率を引き上げたことを最も評価します。

エアコン・PC・スマホ・ゲームが好調

商品別ではかなり明暗があります。

季節家電は19.0%増となりました。東京都の助成制度に加え、東京都以外でも「2027年問題」に伴うエアコン需要が高まっています。

パソコン本体は12.5%増、携帯電話は9.5%増、ゲームは47.2%増、住宅設備を含む工事は33.2%増です。

一方、テレビは6.1%減、冷蔵庫は5.4%減となりました。

特定商品だけで売上を作っているわけではなく、季節家電、IT、ゲーム、住設という複数カテゴリーが成長している点は好印象です。

低粗利商品の増加でも粗利益率が改善

スマートフォンやゲーム機は比較的粗利益率が低い商品です。

今回、この売上構成比が上昇したにもかかわらず、全社の売上総利益率は前年を上回りました。

会社は高付加価値商品の拡販を進めたことが要因と説明しています。

また、水道光熱費は電力コスト削減によって減少しました。

人件費や70周年セールによる広告宣伝費は増えていますが、それ以上に売上総利益が伸びたため営業利益率が改善しています。

これは単なる家電需要の追い風だけではなく、店舗運営と商品ミックスの改善も利益成長へつながっていると見ています。

生産性向上も進んでいる

コジマは電子棚札を2026年3月末時点で138店舗へ導入し、ほぼ全店で導入を完了しています。

販売員が接客へ集中できる環境づくりや研修強化も進めています。

ECでは当日配送商品を拡充し、法人事業でも神戸・姫路に事業所を新設しました。

住宅設備・リフォーム事業にも人材投資を行っています。

家電量販店だけでは大きな成長率を出しにくいため、今後はEC・法人・住設の利益拡大が株価の再評価につながると考えます。

特殊利益に頼った増益ではない

今回の営業利益は34.1%増です。

特別利益は固定資産売却益7100万円、特別損失も7500万円あり、ほぼ相殺されています。

営業外収益も前年3億8100万円から3億200万円へむしろ減少しました。

それでも経常利益30.7%増、純利益30.5%増となっています。

したがって今回の利益成長は、ほぼ本業主導と評価してよい決算です。

通期営業利益への進捗は90.3%

通期予想は、

売上高 2940億円
営業利益 82億円
経常利益 85億円
純利益 53億円

です。

第3四半期までの進捗率は、

売上高 約75.8%
営業利益 約90.3%
経常利益 約89.4%
純利益 約97.9%

となっています。

純利益はすでに年間計画にほぼ到達しています。

通期営業利益82億円を達成するために第4四半期で必要なのは約7億9800万円です。

第3四半期累計で74億円稼いでいることを考えると、かなり余裕のある位置です。

会社は予想を据え置いていますが、私は今回の決算から見る限り、業績上振れ余地を意識できる進捗だと考えます。

CFは今回確認できない

第3四半期のキャッシュ・フロー計算書は作成されていません。

そのため営業CF、投資CF、FCFは今回の資料では確認できません。

現金及び預金は268億5400万円から302億4700万円へ増加しています。

ただし売掛金や商品在庫も増えているため、本決算では営業CFの中身を確認したいです。

財務はかなり強い

自己資本比率は58.0%から55.5%へ低下しましたが、依然として十分な水準です。

現金及び預金は302億円あります。

これに対して1年以内返済予定を含む長期借入金は約84億5500万円ですので、実質的にはかなり厚いネットキャッシュ状態です。

商品在庫は370億8300万円から407億1000万円へ増えていますが、売上自体も伸びています。

本決算では在庫回転と粗利益率を確認します。

配当28円、自社株買いも実施

年間配当予想は28円です。

前期22円には創業70周年記念配当2円が含まれているため、普通配当ベースでは20円から28円へ増える形です。

さらに会社は最大50万株、9億円を上限とする自己株式取得も決議しました。

発行済株式数に対する取得上限は0.64%です。

株主優待についても2月末、8月末の制度を拡充しています。

利益成長に加えて、配当・優待・自社株買いの3方向で株主還元を強化している点はかなり評価できます。

私ならどう売買するか

私はコジマを保有継続します。

今回評価しているのは営業利益34.1%増だけではありません。

営業利益率の改善、高付加価値商品販売、エアコン・PC・ゲーム・住設の成長、通期営業利益への90%進捗まで揃っています。

さらに増配と自己株買いもあります。

私は現在の保有分を維持し、株価が調整する場面では追加買いを検討します。

次の決算で見るポイント

最重要は通期営業利益82億円をどこまで上回れるかです。

次に営業利益率3%台を維持できるか、エアコン需要、PC・スマホ、ゲーム、住宅設備の好調が続くかを見ます。

本決算では営業CF、商品在庫、2027年8月期の利益計画と配当方針にも注目します。

売却を考える条件

私が売却を考えるのは、粗利益率と営業利益率が再び低下し、増収しても利益が伸びなくなった場合です。

また、エアコンやPCなど現在好調なカテゴリーが一斉に失速する、在庫だけが大きく増える、EC・法人・住設の成長投資が利益につながらない場合も評価を見直します。

今回の私の結論

今回のコジマの第3四半期決算は、かなり強い好決算です。

売上高6.0%増に対して営業利益34.1%増、経常利益30.7%増、純利益30.5%増となりました。

営業利益率も約2.6%から3.3%へ改善しています。

エアコン19.0%増、PC本体12.5%増、携帯電話9.5%増、ゲーム47.2%増、住宅設備を含む工事33.2%増と、成長カテゴリーも複数あります。

さらに通期営業利益への進捗は90.3%、純利益は97.9%です。

配当は28円へ増額し、最大9億円の自己株買いも実施します。

そのため今回の総合評価は★★★★★です。

私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。

キャピタルゲインという視点で次に重要なのは、単なる家電需要の好調ではありません。

高付加価値商品の販売と生産性向上によって3%台まで改善した営業利益率を維持し、EC・法人・住設を次の成長柱へ育てられるか。

ここが続けば、コジマの株価評価はもう一段上がる可能性があると考えます。

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