ゆうちょ銀行(7182)が2026年8月7日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。
経常収益は8481億8000万円で前年同期比27.1%増、経常利益2535億2800万円で64.7%増、純利益1775億7300万円で69.3%増となりました。
通期純利益6600億円に対する進捗率も26.9%と順調です。
私は今回を、金利環境の変化を利益成長につなげ、貸出金も大きく伸ばしたかなり強い決算と評価します。
今回の決算を5段階で評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 経常収益 | ★★★★★ | 27.1%増 |
| 経常利益 | ★★★★★ | 64.7%増 |
| 純利益 | ★★★★★ | 69.3%増 |
| 資金運用収益 | ★★★★★ | 4559億円→6781億円 |
| 有価証券収益 | ★★★★★ | 利息・配当金が大幅増 |
| 貸出金 | ★★★★★ | 4.37兆円→6.16兆円 |
| 通期進捗 | ★★★★★ | 経常利益26.5%、純利益26.9% |
| 配当 | ★★★★★ | 年74円→93円へ増配予定 |
| 財務・市場リスク | ★★★☆☆ | 有価証券145兆円と市場影響は大きい |
| キャピタルゲイン期待 | ★★★★★ | 利益成長+増配を評価 |
売買判断
保有 ★★★★★
追加買い ★★★★☆
売却 ★☆☆☆☆
私はゆうちょ銀行を保有継続します。
純利益69.3%増に加えて、資金運用収益が大きく伸びています。
さらに年間配当も74円から93円へ増配予定です。
追加買いも前向きですが、銀行株は金利・債券価格の影響を大きく受けるため、一気に増やすより株価調整時に買います。
利益成長の中心は資金運用収益
資金運用収益は前年4559億円から6781億円へ約49%増えました。
特に有価証券利息配当金は3614億円から5481億円へ大きく増加しています。
貸出金利息も47億円から118億円へ約2.5倍です。
一方、資金調達費用も2295億円から2789億円へ増え、貯金利息も694億円から1110億円へ増加しています。
それでも運用収益の伸びが調達費用増を大きく上回り、経常利益64.7%増につながりました。
金利上昇を収益拡大へ変えられていることが今回最大のポイントです。
貸出金が約1.8兆円増加
貸出金残高は前期末4兆3722億円から6兆1641億円へ約1兆7900億円増加しました。
ゆうちょ銀行は資産の大部分を有価証券で運用していますが、貸出金が拡大すれば収益源の分散につながります。
一方、有価証券残高は145兆3710億円で依然として非常に大きいです。
今後も金利・債券価格・為替など市場環境の影響を受けやすい点は、ゆうちょ銀行を見るうえで外せません。
通期6600億円へ順調
通期予想は、
経常利益 9550億円
純利益 6600億円
です。
第1四半期の進捗率は、
経常利益 26.5%
純利益 26.9%
となっています。
単純な25%をやや上回っており、現時点では順調です。
会社は業績予想を据え置いています。
第2四半期以降も資金運用収益が伸びれば、通期計画達成への安心感はさらに高まります。
配当93円へ大幅増配
年間配当予想は93円です。
前期74円から19円増、約25.7%の増配となります。
利益成長と増配が同時に進んでいるため、キャピタルゲインだけでなく保有継続の魅力も高まっています。
自己資本比率4.1%は一般企業と比較しない
資料上の自己資本比率は4.1%です。
ただしこれは一般企業の自己資本比率と同じ感覚で「低い」と判断する数字ではありません。
銀行は預金を負債として大量に保有する事業構造だからです。
今回確認したいのは、預金残高186兆2558億円が安定している一方で、貸出金・有価証券運用から十分な利益を確保できているかという点です。
私ならどう売買するか
私は現在の保有をそのまま維持します。
今回評価しているのは、
経常利益64.7%増
純利益69.3%増
資金運用収益約49%増
貸出金約1.8兆円増
年間配当93円への増配
です。
第1四半期としてはかなり強い内容です。
追加する場合は、金利上昇期待で株価が一気に買われた場面ではなく、調整したところで買います。
今回の私の結論
今回のゆうちょ銀行の第1四半期決算は、かなり強い好決算です。
経常利益64.7%増、純利益69.3%増となり、金利環境改善による資金運用収益の拡大が利益成長につながっています。
貸出金も約1.8兆円増え、年間配当は74円から93円へ増配予定です。
一方、有価証券を145兆円以上保有しているため、金利や債券市場の変動は引き続き重要です。
そのため今回の総合評価は★★★★★とします。
私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。
キャピタルゲインという視点では、
金利上昇を追い風に資金運用収益を伸ばしながら、貸出金拡大によって収益構造をさらに改善できるか。
ここが次の焦点です。
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