沖縄セルラー電話(9436)2027年3月期第1四半期決算を分析|営業利益25.6%増、利益進捗30%超で今後の業績と売買判断

沖縄セルラー電話(9436)が2026年7月30日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。

営業収益は220億700万円で前年同期比6.8%増、営業利益58億3000万円で25.6%増、経常利益59億3900万円で26.7%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は40億5900万円で24.1%増となりました。

売上の伸び以上に利益が伸び、営業利益率は前年同期の約22.5%から約26.5%へ大幅に改善しています。しかも大きな特別利益はなく、営業利益そのものが25%以上増えているため、かなり質の良い決算です。

目次

今回の決算を5段階で評価

評価項目評価コメント
営業収益★★★★☆220.07億円、6.8%増
営業利益★★★★★58.30億円、25.6%増
利益率★★★★★営業利益率約26.5%へ大幅改善
電気通信事業★★★★★営業利益55.62億円、22.6%増
附帯事業★★★★★営業利益2.68億円、約2.5倍
通期予想★★★★☆営業利益2.2%増予想を据え置き
進捗率★★★★★営業利益・純利益とも約30.5%
特殊要因★★★★★大きな一時利益に依存せず本業で増益
財務★★★★★自己資本比率83.5%、有利子負債ほぼゼロ
CF★★★★☆会社定義FCF45.07億円。ただし貸付金回収の影響大
株主還元★★★★★年間70円、分割調整後の前期67円から増配
キャピタルゲイン期待★★★★☆高進捗で上振れ期待あり

売買判断

保有 ★★★★★

追加買い ★★★★☆

売却 ★☆☆☆☆

私は沖縄セルラー電話の保有を継続します。

今回の営業利益25.6%増はかなり強く、通期営業利益予想191億円に対する進捗率も約30.5%です。会社の通期予想はわずか2.2%増益ですので、第1四半期の勢いが続けば上振れ余地を意識できます。

追加買いも前向きです。高配当・安定通信株というだけでなく、今回は利益成長によるキャピタルゲインも期待できる内容です。

売上6.8%増に対して営業利益25.6%増

営業収益は206億1300万円から220億700万円へ増加しましたが、営業利益は46億4400万円から58億3000万円へ大きく伸びています。

営業利益率は約22.5%から約26.5%へ約4ポイント改善しました。

特に電気通信事業では、営業収益が126億5900万円から135億3800万円へ増えた一方、営業費用は81億2400万円から79億7600万円へ減少しています。その結果、営業利益は45億3500万円から55億6200万円へ約22.6%増えました。

通信設備使用料が15億1700万円から10億8300万円へ減少していることも利益改善に寄与しています。

つまり今回は、売上増だけではなくコスト面まで改善した増益です。

附帯事業も利益約2.5倍

auでんきなどを含む附帯事業は、営業収益79億5300万円から84億6900万円へ増加し、営業利益は1億800万円から2億6800万円へ増えました。

利益額そのものは通信事業より小さいものの、通信以外のサービスでも収益性が改善していることは評価できます。

なお、会社は単一セグメントとしているため、この決算短信だけではモバイル、auでんき、ビジネス事業それぞれの細かな増減要因までは開示されていません。通期については、モバイル総合収入、auでんき、ビジネス事業の増収を見込んでいます。

特殊要因を除いても本業が強い

今回、経常利益には工事負担金受入額5500万円などがありますが、営業外収益全体でも1億1000万円です。

特別利益・特別損失は計上されていません。

したがって純利益24.1%増を、大きな資産売却益などで作った決算ではありません。

私は今回、営業利益25.6%増をそのまま高く評価してよいと考えます。

通期予想はかなり慎重に見える

通期予想は営業収益900億円で4.2%増、営業利益191億円で2.2%増、純利益132億5000万円で0.3%増です。予想は据え置かれました。

第1四半期の進捗率は、

営業収益 約24.5%
営業利益 約30.5%
経常利益 約30.8%
純利益 約30.6%

です。

売上はほぼ25%ですが、利益はすでに30%を超えています。

第1四半期が25.6%増益なのに対して年間計画は2.2%増益ですので、現時点では会社計画はかなり慎重に見えます。

第2四半期でも現在の利益率が維持されれば、業績上振れをさらに期待したいところです。

財務は非常に強い

総資産1184億6000万円、純資産1019億2900万円、自己資本比率83.5%です。

有利子負債はわずか1500万円しかありません。

通信インフラへの設備投資が必要な会社でありながら、この財務内容は非常に強いです。

利益成長だけでなく、増配や自己株式取得を継続できる余力も十分あると考えます。

CFは少し中身を見る必要がある

営業CFは11億2400万円で前年同期から4300万円減少しました。一方、会社定義のフリーCFは45億700万円です。

ただし今回の投資CF33億8200万円のプラスには、関係会社貸付金の回収134億5600万円と貸付け89億3700万円が大きく影響しています。

そのため「本業だけで45億円のFCFを作った」と単純には見ません。

営業CFが利益増加ほど伸びていない点は、次の決算でも確認したいです。

増配と自己株式取得も評価

今期の年間配当予想は70円です。

前期を株式分割後ベースへ調整すると年間67円ですので、実質3円増配となります。

さらに第1四半期には23万7800株を8億6100万円で自己株式取得し、187万5500株の自己株式消却も実施しています。

増配と自己株式取得・消却を同時に進めている点は、株主としてかなり評価できます。

私ならどう売買するか

私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。

沖縄セルラー電話はもともと安定性と株主還元が魅力ですが、今回の決算では営業利益が25.6%増え、営業利益率まで大幅に改善しました。

通期予想が営業利益2.2%増にとどまっているため、今後上方修正期待が高まる可能性もあります。

ただし一気に買い増すより、第2四半期でも営業利益率25%前後を維持できるかを確認しながら増やしたいです。

次の決算で見るポイント

最優先は営業利益率です。今回約26.5%まで改善しましたので、この水準が続くかを見ます。

次にモバイル総合収入、auでんき、ビジネス事業の増収が継続するか、通期営業利益191億円への進捗、そして営業CFの改善を確認します。

第2四半期でも利益進捗が30%台ペースを維持するなら、通期2.2%増益予想はかなり保守的に見えてきます。

売却を考える条件

私が売却を考えるのは、通信事業の営業利益率が大きく低下し、増収でも営業減益へ転じる場合です。

また、通期利益の下方修正や株主還元姿勢の後退があれば評価を見直します。

逆に現在の高利益率、高進捗、増配・自己株式取得が続くなら、私は保有を継続します。

今回の私の結論

今回の沖縄セルラー電話の第1四半期決算は、かなり強い好決算です。

営業収益6.8%増に対して営業利益25.6%増。営業利益率も約22.5%から26.5%へ改善しました。

大きな特殊利益もなく、本業中心の増益です。

さらに通期営業利益191億円に対する進捗率は約30.5%ですが、会社計画はわずか2.2%増益のままです。

財務は自己資本比率83.5%、有利子負債はほぼゼロ。配当は実質67円から70円へ増配し、自己株式取得と消却も進めています。

そのため今回の総合評価は★★★★★です。

私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。

次の焦点は、今回の営業利益率26%台が一時的ではなく定着するか、そして現在の高進捗から通期業績の上方修正につながるかです。

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