北日本銀行(8551)2027年3月期第1四半期決算を分析|純利益58.6%増、コア業務純益40%増で本業好調

北日本銀行(8551)が2026年7月31日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。

経常収益は90億6600万円で前年同期比27.5%増、経常利益26億3400万円で58.2%増、純利益17億9100万円で58.6%増となりました。

単体ではコア業務純益が19億9100万円となり、前年同期の14億1800万円から約40%増加しています。

さらに上期計画への進捗率は、連結経常利益82.3%、純利益81.4%とかなり高い水準です。

私は今回を、金利上昇による資金利益拡大に加え、株式売却益も寄与し、利益が大きく伸びた強い決算と評価します。

目次

今回の決算を5段階で評価

評価項目評価コメント
経常収益★★★★★90.66億円、27.5%増
経常利益★★★★★26.34億円、58.2%増
純利益★★★★★17.91億円、58.6%増
コア業務純益★★★★★単体19.91億円、約40.4%増
資金利益★★★★★単体54.92億円、約13.9%増
貸出金利息★★★★★42.56億円、約16.3%増
株式等関係損益★★★★☆株式売却益が利益を押し上げ
貸出金残高★★★★☆単体では前年同期比132億円増
不良債権★★★☆☆比率1.46%→1.54%、ただし3月末比では改善
上期進捗★★★★★連結純利益81.4%
通期予想★★★★☆純利益45億円、3.1%増を維持
自己資本比率★★★★★国内基準連結10.39%
株主還元★★★★★実質192円配当+自社株買い+消却
キャピタルゲイン期待★★★★★高進捗+資本政策を評価

売買判断

保有 ★★★★★

追加買い ★★★★☆

売却 ★☆☆☆☆

私は北日本銀行を保有継続します。

今回の純利益58.6%増はかなり強く、さらに銀行本来の利益を見るコア業務純益も約40%増えています。

株式売却益による押し上げもありますが、本業自体がしっかり伸びているため評価できます。

追加買いも前向きに考えます。

コア業務純益は約40%増

単体のコア業務純益は、

前年 14億1800万円
今回 19億9100万円

となり、約40.4%増加しました。

実質業務純益も14億1800万円から17億3200万円へ増えています。

資金利益は48億2000万円から54億9200万円へ約13.9%増加しました。

経費は増えていますが、それ以上に資金利益が伸びています。

つまり今回の好決算は、株式売却益だけではなく銀行本来の収益力も改善していることが重要です。

貸出金利息が16%増

連結の資金運用収益は53億1900万円から64億5500万円へ増加しました。

そのうち貸出金利息は、

36億5900万円 → 42億5600万円

となり、約16.3%増えています。

有価証券利息配当金も15億2400万円から19億5800万円へ増加しました。

一方、預金利息は6億600万円から10億7400万円へ増えています。

預金金利上昇による負担は大きくなっていますが、それ以上に運用収益が伸びています。

金利正常化の恩恵を利益へ取り込めている状態です。

株式売却益も利益を押し上げ

今回の経常利益58.2%増には、株式売却益の増加も寄与しています。

単体の株式等関係損益は、

前年 1億800万円
今回 7億7400万円

まで増加しました。

前年差では約6億6600万円です。

したがって経常利益58%増をすべて本業成長と見るのは適切ではありません。

ただし、株式売却益を除いたコア業務純益も40%増えているため、今回の決算そのものは十分強いと判断します。

上期計画への進捗が80%超

連結の通期予想は、

経常利益 66億円
純利益 45億円

です。

第1四半期の通期進捗率は、

経常利益 約39.9%
純利益 約39.8%

となっています。

さらに上期予想に対しては、

経常利益 約82.3%
純利益 約81.4%

です。

第1四半期だけで上期計画の8割を超えています。

会社は今後の与信費用発生の可能性を考慮して業績予想を据え置いていますが、現時点では上方修正余地を十分意識できる進捗です。

貸出金は前年同期比では増加

連結貸出金は3月末から約100億円減少しています。

事業性貸出金の減少が主因です。

ただし単体で前年6月末と比較すると、貸出金残高は、

1兆1002億円 → 1兆1134億円

となり132億円増えています。

内訳では、

事業性貸出 85億円増
個人ローン 72億円増
住宅ローン 77億円増

となっています。

四半期ベースでは減少していますが、前年同期比で見ると貸出基盤は拡大しています。

預金と預かり資産も増加

単体の預金残高は1兆4770億円となり、前年6月末から371億円増加しました。

個人・法人・公金金融機関のすべてで増えています。

さらに預かり資産残高は1311億円となり、前年同期比100億円増えました。

特に投資信託残高は、

314億8400万円 → 405億3600万円

と約90億円増加しています。

貸出金利息だけでなく、預かり資産ビジネスを拡大できれば手数料収益の成長にもつながります。

不良債権は少し注意

金融再生法開示債権は173億5300万円となり、前年同期から10億8200万円増加しました。

不良債権比率も、

1.46% → 1.54%

へ0.08ポイント上昇しています。

ただし2026年3月末は1.58%でしたので、直近3カ月では改善しています。

現時点で深刻な水準ではありませんが、会社が業績予想を据え置いている理由の一つも今後の与信費用です。

ここは次回も確認します。

自己資本比率は改善

国内基準の自己資本比率は、

単体 10.06%
連結 10.39%

となりました。

前年同期は単体9.99%、連結10.30%です。

3月末との比較でも改善しています。

決算短信表面の自己資本比率6.0%ではなく、銀行の健全性を見る場合はこちらの国内基準自己資本比率を重視します。

財務面は安定しています。

自社株買い・消却・株式分割を同時発表

今回かなり評価したいのが資本政策です。

北日本銀行は最大19万株、10億円の自己株取得を発表しました。

発行済株式数から自己株式を除いた株数の2.31%に相当します。

さらに10万株、発行済株式総数の1.18%を消却します。

加えて2026年10月1日付で1株を3株へ株式分割します。

株価を意識した経営と株主還元を具体的な行動へ移している点は、キャピタルゲインの観点でもプラスです。

配当は実質184円から192円へ増配

2027年3月期の配当予想は、中間96円、株式分割後の期末32円です。

分割前換算では期末96円となるため、年間192円相当です。

前期年間184円から8円増配となります。

増配率は約4.3%と大きくありませんが、

増配+自社株買い+自己株消却

を同時に行うため、総合的な株主還元はかなり強化されています。

私ならどう売買するか

私は現在の保有を維持します。

今回評価しているのは、

経常利益58.2%増

純利益58.6%増

コア業務純益約40%増

資金利益約14%増

貸出金利息約16%増

上期純利益進捗81.4%

実質増配

最大10億円の自社株買い

自己株消却+3分割

です。

不良債権比率の若干の上昇と、株式売却益による利益押し上げは注意します。

それでも本業利益自体が大きく伸びているため、私は強気で保有します。

今回の私の結論

今回の北日本銀行の第1四半期決算は、かなり強い好決算です。

経常利益58.2%増、純利益58.6%増となりました。

株式売却益の増加もありますが、本業を示すコア業務純益も約40%増えています。

資金利益、貸出金利息も伸びており、金利上昇の恩恵が収益に表れています。

さらに上期純利益計画への進捗は81%を超えました。

加えて増配、自社株買い、自己株消却、1対3の株式分割まで発表しています。

そのため今回の総合評価は★★★★★とします。

私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。

キャピタルゲインという視点では、

高い利益進捗を維持しながら、株式売却益に頼らずコア業務純益を伸ばし、資本政策によってPBR・株価評価を高められるか。

ここが次の焦点です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次