ゼビオホールディングス(8281)が2026年8月14日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。
売上高は682億4200万円で前年同期比6.1%増、営業利益39億4900万円で38.7%増、経常利益42億円で43.6%増、純利益28億1900万円で876.4%増となりました。
特に注目したいのは、第1四半期だけで会社の上期営業利益予想31億円、純利益予想23億円をすでに上回っていることです。
私は今回を、売上成長に加えて店舗運営効率が改善し、本業の営業利益が大きく伸びたかなり強い決算と評価します。
今回の決算を5段階で評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 売上高 | ★★★★★ | 682.42億円、6.1%増 |
| 営業利益 | ★★★★★ | 39.49億円、38.7%増 |
| 営業利益率 | ★★★★★ | 約4.4%→5.8%へ改善 |
| 経常利益 | ★★★★★ | 42.00億円、43.6%増 |
| 純利益 | ★★★★★ | 28.19億円、876.4%増 |
| シューズ・一般競技 | ★★★★★ | 売上10.8%増 |
| ゴルフ | ★★★★☆ | 売上5.5%増 |
| スポーツアパレル | ★★☆☆☆ | 売上7.1%減 |
| EC | ★★★★★ | 全カテゴリーで前年超え |
| 上期進捗 | ★★★★★ | 営業利益・純利益とも上期予想を超過 |
| 通期予想 | ★★★★★ | 営業利益70億円、195.2%増 |
| CF | ★★★☆☆ | 第1四半期CF計算書は未作成 |
| 財務 | ★★★★★ | 自己資本比率56.2%、実質ネットキャッシュ |
| 株主還元 | ★★★☆☆ | 年間35円据え置き |
| キャピタルゲイン期待 | ★★★★★ | 利益率改善+高進捗を評価 |
売買判断
保有 ★★★★★
追加買い ★★★★☆
売却 ★☆☆☆☆
私はゼビオHDを保有継続します。
今回評価したいのは純利益876%増という派手な数字より、営業利益が38.7%増え、営業利益率も大きく改善していることです。
さらに第1四半期だけで上期利益計画を超えています。
追加買いも前向きですが、決算後に株価が急騰する場合は追いかけず、押し目を待ちます。
営業利益率が4.4%から5.8%へ改善
売上高は前年643億800万円から682億4200万円へ6.1%増加しました。
売上総利益は255億4000万円から268億4200万円へ増えています。
売上総利益率は若干低下していますが、販管費は226億9200万円から228億9200万円へほぼ横ばいに抑えました。
その結果、営業利益率は、
約4.4% → 約5.8%
まで改善しています。
売上が6%増えたのに対し、営業利益は約39%増です。
増収をしっかり利益へ変えられていることが今回最大のポイントです。
シューズ・一般競技スポーツが10.8%増
商品別では一般競技スポーツ・シューズ部門が強いです。
サッカー関連商品、トレーニングシューズ、ランニング・ウェルネス関連商品が堅調で、売上高は10.8%増となりました。
ゴルフもギア・シューズを中心に5.5%増です。
健康志向の高まりやスポーツイベント活発化に加えて、EC販売の成長も寄与しています。
特にECは全カテゴリーで前年を上回りました。
実店舗だけでなくECでも成長できている点は評価できます。
スポーツアパレルは7.1%減
一方、弱かったのがスポーツアパレルです。
6月の降雨や気温推移の影響で、リアル店舗におけるトレーニングウェアなどが低調でした。
EC販売は前年を上回ったものの、実店舗の減収を補えず、売上は7.1%減となりました。
アウトドア・その他は2.1%増です。
そのため今回の成長は全カテゴリー一律ではなく、
シューズ・競技スポーツ・ゴルフが牽引し、アパレルが足を引っ張った
という構図です。
店舗数を減らして利益を増やしている
第1四半期は8店舗を出店する一方、11店舗を閉店しました。
総店舗数は969店舗です。
売場面積も前期末から1546坪減少しています。
それでも売上高は6.1%増、営業利益は38.7%増となりました。
私はここを高く評価します。
単純に店舗数を増やして売上を作るのではなく、店舗の生産性改善を進め、人件費率も低下させています。
店舗数・売場面積を減らしながら増収増益になっているため、経営構造改革の効果が数字に出始めています。
純利益876%増はそのまま評価しない
純利益は前年2億8800万円から28億1900万円へ876.4%増となりました。
非常に大きな増益ですが、ここは注意が必要です。
前年第1四半期には「ゼビオアリーナ仙台」の引き渡しに伴い、23億2500万円の固定資産処分損が発生していました。
今回はこの損失がありません。
そのため純利益が約10倍になった大きな理由は前年の特殊損失の反動です。
私は純利益876%増よりも、
営業利益38.7%増
経常利益43.6%増
を重視します。
こちらは本業の改善を示しており、十分に強い数字です。
第1四半期だけで上期計画を超過
会社の上期予想は、
売上高 1311億円
営業利益 31億円
経常利益 33億円
純利益 23億円
です。
しかし第1四半期実績は、
営業利益 39億4900万円
経常利益 42億円
純利益 28億1900万円
となりました。
つまり第1四半期だけで、
営業利益 上期計画の127.4%
経常利益 上期計画の127.3%
純利益 上期計画の122.6%
まで進んでいます。
すでに上期利益予想を超過しています。
それでも会社は現時点で業績予想を据え置いています。
第2四半期の季節性なども考える必要はありますが、現在の進捗なら今後の上方修正を意識できる状況です。
通期営業利益への進捗も56%
通期予想は、
売上高 2646億円
営業利益 70億円
経常利益 71億円
純利益 75億円
です。
第1四半期の進捗率は、
売上高 約25.8%
営業利益 約56.4%
経常利益 約59.2%
純利益 約37.6%
となっています。
特に営業利益と経常利益は、第1四半期だけで通期計画の半分以上まで進みました。
通期営業利益は前年比195.2%増という高い計画ですが、それでも進捗率56%です。
ここはかなり強いです。
在庫管理も大きく崩れていない
商品在庫は前期末875億4300万円から888億900万円へ増えました。
約13億円、1.4%程度の増加です。
会社は夏季商戦に向けて商品を拡充しながら、適切な在庫水準を維持したとしています。
売上が6.1%増えていることを考えると、在庫増加率は売上成長率を下回っています。
小売企業では在庫急増が値下げリスクにつながりますが、現時点で大きな在庫問題は見えません。
財務も強い
現金及び預金は158億800万円から224億200万円へ約66億円増加しました。
一方、短期借入金は9億円から69億円へ増えています。
それでも長期借入金等を合わせた有利子負債より現預金の方が大きく、実質的にはネットキャッシュです。
純資産も1183億1300万円から1198億8400万円へ増加しています。
自己資本比率は57.2%から56.2%へ少し低下しましたが、財務安全性は十分高いと考えます。
配当は年間35円据え置き
年間配当予想は35円です。
中間17.5円、期末17.5円で前期から据え置きとなっています。
今回の利益進捗を考えると、現時点では株主還元面にもう一段期待したいところです。
今後、業績上方修正があれば増配までつながるかを確認します。
私ならどう売買するか
私は現在の保有分を維持します。
今回評価しているのは、
売上高6.1%増
営業利益38.7%増
営業利益率約4.4%→5.8%
一般競技・シューズ10.8%増
EC全カテゴリー前年超え
第1四半期だけで上期営業利益計画を超過
通期営業利益進捗56.4%
です。
純利益876%増については前年の固定資産処分損の反動が大きいため、その数字だけを理由に評価はしません。
それでも本業の営業利益が大幅に伸びているため、決算内容はかなり強いと判断します。
今回の私の結論
今回のゼビオHDの第1四半期決算は、かなり強い好決算です。
売上高6.1%増に対して営業利益38.7%増、経常利益43.6%増となりました。
店舗数・売場面積を減らしながら増収増益となり、営業利益率も約4.4%から5.8%へ改善しています。
さらに第1四半期だけで上期の営業利益・経常利益・純利益計画をすでに上回りました。
純利益876%増は前年のゼビオアリーナ仙台に関する固定資産処分損の反動が大きいため、そのまま評価する数字ではありません。
それを差し引いても本業は明確に改善しています。
そのため今回の総合評価は★★★★★とします。
私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。
キャピタルゲインという視点では、
店舗効率改善とEC成長によって営業利益率をさらに高め、現在の高い利益進捗を通期上方修正や株主還元強化につなげられるか。
ここが次の焦点です。
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