ロート製薬(4527)2027年3月期第1四半期決算を分析|営業利益16.8%増、海外成長で通期予想を上方修正

ロート製薬(4527)が2026年8月6日に発表した2027年3月期第1四半期決算を分析します。

売上高は916億2400万円で前年同期比11.8%増、営業利益136億6300万円で16.8%増、経常利益144億9100万円で10.1%減、純利益106億5000万円で9.5%減となりました。

経常利益と純利益は減益ですが、前年に発生した一過性の受取配当金の反動が大きく、本業の営業利益は二桁増益です。

さらに会社は第1四半期終了時点で通期営業利益予想を438億円から450億円へ上方修正しました。

私は今回を、国内の安定成長にアジア・欧州の高成長が加わり、本業の収益力が一段強くなった好決算と評価します。

目次

今回の決算を5段階で評価

評価項目評価コメント
売上高★★★★★916.24億円、11.8%増
営業利益★★★★★136.63億円、16.8%増
営業利益率★★★★★約14.3%→14.9%へ改善
日本★★★★☆5.2%増収、8.8%増益
アメリカ★★★★☆8.3%増収、22.6%増益
ヨーロッパ★★★★★19.9%増収、392.7%増益
アジア★★★★★19.7%増収、18.8%増益
通期予想★★★★★営業利益438億円→450億円へ上方修正
進捗率★★★★★営業利益30.4%
CF★★★☆☆第1四半期CF計算書は未作成
財務★★★★★自己資本比率63.5%
株主還元★★★★☆年間46円→50円へ増配予定
キャピタルゲイン期待★★★★★海外成長+上方修正を評価

売買判断

保有 ★★★★★

追加買い ★★★★☆

売却 ★☆☆☆☆

私はロート製薬を保有継続します。

営業利益16.8%増に加え、営業利益率も改善し、第1四半期で通期予想を上方修正しています。

特にアジアとヨーロッパの伸びが強いため、押し目では追加買いを検討します。

本業はかなり強い

売上高は819億6400万円から916億2400万円へ増加しました。

売上総利益は458億5200万円から515億9300万円へ増え、売上総利益率も約55.9%から56.3%へ改善しています。

広告費、販売促進費、人件費などの販管費は増えましたが、それを吸収して営業利益は16.8%増となりました。

営業利益率も約14.3%から14.9%へ上昇しています。

つまり今回は、単なる増収ではなく利益率改善を伴った成長です。

アジアが最大の成長エンジン

アジアの売上高は356億400万円で19.7%増、セグメント利益は56億7600万円で18.8%増となりました。

ベトナム、マレーシア、ミャンマーなど東南アジアが好調です。

さらにユーヤンサン・インターナショナル、中国も堅調で、目薬、「肌ラボ」、「アクネス」などが伸びています。

アジアだけで全社売上の約39%を占めるまでになっており、ロート製薬の成長を考えるうえで最も重要な地域です。

ヨーロッパは利益が約5倍

ヨーロッパは売上66億8400万円で19.9%増、セグメント利益6億6400万円で392.7%増となりました。

ポーランドの「Hadalabo Tokyo」「YOSKINE」が好調でした。

英国でも前年に容器供給業者の倒産で低下していた消炎鎮痛剤の生産が正常化し、原価率が改善しています。

前年の低水準からの反動もありますが、売上成長と採算改善が同時に進んだ点はかなり良いです。

国内も安定成長

日本は売上428億6400万円で5.2%増、セグメント利益68億6700万円で8.8%増となりました。

「肌ラボ」、若者向け目薬、「ロートV5」、「オバジ」などが好調です。

ロートニッテン、クオリテックファーマ、天藤製薬などグループ会社も増収に寄与しました。

広告費や研究開発費の一部執行が次期以降へずれ込んだ影響もありますので、国内利益の伸びをすべて恒常的とは見ません。

それでも本業の基盤は安定しています。

経常利益10.1%減は気にしすぎない

営業利益が16.8%増なのに、経常利益は10.1%減となりました。

最大の理由は受取配当金です。

前年は41億600万円ありましたが、今回は8億1100万円まで減少しています。

前年差は約33億円です。

この一過性要因を考えると、今回の経常減益を本業悪化とは見ません。

私は純利益9.5%減より営業利益16.8%増を重視します。

通期予想を上方修正

会社は通期予想を、

売上高 3695億円 → 3723億円
営業利益 438億円 → 450億円
経常利益 461億円 → 474億円
純利益 345億円 → 352億円

へ引き上げました。

理由は、第1四半期のアジア、日本、ヨーロッパが想定を上回ったことと、為替前提の変更です。

第1四半期の進捗率は、

売上高 約24.6%
営業利益 約30.4%
経常利益 約30.6%
純利益 約30.3%

です。

上方修正後でも利益進捗は30%を超えており、かなり順調です。

財務も強い

自己資本比率は62.1%から63.5%へ上昇しました。

純資産は3201億7400万円から3284億5900万円へ増加しています。

短期借入金も247億4200万円から221億4500万円へ減少しました。

現金及び預金は847億7100万円あり、財務余力は十分です。

第1四半期のキャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、CFは中間決算で確認します。

配当は50円へ増配

2027年3月期の年間配当予想は50円です。

前期46円から4円増配となります。

成長投資を続けながら増配も行っており、株主還元も安定しています。

私ならどう売買するか

私は現在の保有を継続します。

今回評価しているのは、

売上11.8%増

営業利益16.8%増

営業利益率14.9%へ改善

アジア19.7%増収

ヨーロッパ392.7%増益

第1四半期で通期予想を上方修正

という点です。

経常利益と純利益は減益ですが、前年の特殊な受取配当金の反動が大きいため、私は大きなマイナス材料とは考えません。

今回の私の結論

今回のロート製薬の第1四半期決算は、かなり強い好決算です。

売上高11.8%増、営業利益16.8%増となり、営業利益率も改善しました。

アジア・ヨーロッパが二桁増収となり、海外成長が全社利益を押し上げています。

経常利益10.1%減、純利益9.5%減についても、前年の一過性の受取配当金の反動が主因です。

さらに通期営業利益を438億円から450億円へ上方修正しました。

そのため今回の総合評価は★★★★★とします。

私は保有を継続し、押し目では追加買いを検討します。

キャピタルゲインという視点では、

国内の安定収益を維持しながら、アジア・欧州の成長によって海外比率をさらに高め、営業利益率15%台を定着させられるか。

ここが次の焦点です。

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