ゴム製品業界は今後どうなる?
ゴム製品という業種には、
・乗用車用タイヤ
・トラック・バス用タイヤ
・航空機用タイヤ
・鉱山・建設車両用タイヤ
・防振ゴム
・ホース
・ベルト
・工業用ゴム製品
など、さまざまな製品があります。
上場企業の中ではタイヤメーカーの存在感が非常に大きいため、ゴム製品業界の将来性を見るうえでもタイヤ市場が中心になります。
タイヤはすでに世界中へ普及しているため、半導体やAIのように市場そのものが急拡大する産業ではありません。
しかし、自動車がガソリン車からEVへ変わってもタイヤはなくなりません。
むしろEVでは、
・車両重量への対応
・大きなトルクへの対応
・低転がり抵抗
・静粛性
・耐摩耗性
など、タイヤに要求される性能が高くなります。
さらにSUV、高級車、大径タイヤ、鉱山車両、航空機などでは高価格・高利益率の商品を販売できます。
私は、**今後5〜10年を見ると、ゴム製品業界は「中立からやや強気」**で見ています。
単純にタイヤ販売本数を増やす業界ではなく、
「普通のタイヤから高付加価値タイヤへ変えることで利益を伸ばす業界」
になっていくと考えています。
EVになってもタイヤはなくならない
自動車関連業界では、EV化によってエンジン、マフラー、燃料系部品などの需要が減少する可能性があります。
しかしタイヤは違います。
ガソリン車でもEVでも、道路を走る以上タイヤは必要です。
さらにEVでは大型バッテリーを搭載するため車両重量が増えやすく、モーターによって大きなトルクが瞬時に発生します。
そのため、
耐摩耗性能と低燃費性能を両立するタイヤ
が重要になります。
またエンジン音が小さくなることで、タイヤから発生するロードノイズも以前より感じやすくなります。
そのため静粛性も高付加価値になります。
EV化はタイヤメーカーにとって脅威というより、高性能タイヤへ切り替える機会になる可能性があります。
大径・プレミアムタイヤが利益成長を支える
タイヤメーカーが今後重視しているのがプレミアム化です。
例えば、
・18インチ以上の大径タイヤ
・SUV向けタイヤ
・スポーツタイヤ
・オールシーズンタイヤ
・EV向けタイヤ
などです。
これらは一般的な小径タイヤより販売単価が高く、技術的な差別化もしやすくなります。
世界的にSUV人気が続けば、大径タイヤの装着比率も高まります。
そのためタイヤ業界では、
販売本数
×
平均販売価格
のうち、販売本数を大幅に増やさなくても、平均販売価格を上げることで利益を伸ばすことが可能になります。
TOYO TIREは北米のSUV市場に強い
高付加価値戦略が特に分かりやすいのがTOYO TIREです。
同社は世界最大手と正面からすべての商品で競争するのではなく、
・SUV
・ピックアップトラック
・大型タイヤ
・オフロードタイヤ
など、自社が強い分野へ経営資源を集中しています。
特に北米市場で「OPEN COUNTRY」などのブランドが強く、前中期経営計画では米国販売シェア5位を目指す戦略を進めてきました。
重点商品の販売構成比も大きく上昇しています。
2026〜2030年度の新中期経営計画では、2030年度に、
営業利益1,200億円
営業利益率18%以上
ROE13%以上
ROIC10%以上
を目標としています。
タイヤメーカーとして営業利益率18%以上を目指している点は非常に注目できます。
大量販売ではなく、利益率の高いタイヤを選んで売る会社になろうとしているからです。
鉱山・建設車両用タイヤは成長性が高い
一般乗用車用タイヤよりも成長性を期待できるのが、OHTと呼ばれるオフハイウェイタイヤです。
これは、
・鉱山車両
・建設機械
・農業機械
・林業機械
・港湾車両
などに使われるタイヤです。
特に大型鉱山車両では、人の身長をはるかに超える巨大なタイヤが使用されます。
価格も乗用車用タイヤとはまったく違います。
さらに鉱山では、
・銅
・リチウム
・鉄鉱石
・レアメタル
などを採掘します。
AIデータセンター、EV、送電網、蓄電池などが増えるほど鉱物資源が必要になるため、
鉱物需要増加
↓
鉱山開発増加
↓
大型鉱山車両増加
↓
鉱山用タイヤ需要増加
という流れが期待できます。
横浜ゴムはOHTを大きな成長事業にした
OHTで特に注目したいのが横浜ゴムです。
同社は農業・林業用、産業車両用、建設・鉱山車両用などのOHT事業をM&Aによって大きく拡大してきました。
OHT市場について会社側は、長期的に年率約6%の成長が期待できる市場と見ています。
これは一般的な乗用車用タイヤ市場より高い成長率です。
さらにOHTは、
・商品種類が非常に多い
・用途別の技術が必要
・車両メーカーとの関係が必要
・供給網を構築する必要がある
など、参入障壁があります。
そのため価格競争だけになりにくく、高い利益率を確保しやすい分野です。
横浜ゴムでは2026年度のOHT売上高を4,000億円以上と見込んでおり、すでに会社全体の重要な収益源になっています。
横浜ゴムは世界上位のタイヤメーカーへ変化
横浜ゴムは近年、M&Aを使って企業規模そのものを大きくしています。
2025年度には売上高ベースで世界6位、国内2位のタイヤメーカーとなりました。
2026年度は、
売上収益1兆3,200億円
事業利益1,925億円
まで上方修正しています。
2026年上期だけでも事業利益は前年同期比50%以上増加し、過去最高を更新しました。
乗用車タイヤだけでなくOHTという高成長・高利益率市場を持つようになったことが、以前の横浜ゴムとの大きな違いです。
鉱山用タイヤではブリヂストンも強い
世界最大級のタイヤメーカーであるブリヂストンも、一般乗用車向けだけでなく鉱山用タイヤを重要事業としています。
超大型鉱山車両用タイヤでは非常に高い技術力が必要です。
鉱山ではタイヤが停止すると巨大な運搬車両そのものが止まるため、
「安いタイヤ」より「長時間安定して使えるタイヤ」
が重視されます。
そのため高品質なタイヤメーカーが価格競争に巻き込まれにくい市場です。
ブリヂストンは「MASTERCORE」などの鉱山用プレミアムタイヤを強化しています。
資源需要の拡大が続けば、同社にとっても鉱山用タイヤは重要な成長分野になると考えています。
航空機用タイヤも参入障壁が高い
航空機用タイヤも特殊な市場です。
航空機は離着陸の際に、
・非常に大きな荷重
・高速回転
・急激な温度変化
に耐える必要があります。
安全性が最優先されるため、新規メーカーが簡単に参入できる市場ではありません。
世界の航空需要が長期的に増加すれば、
・新造航空機
・交換用タイヤ
・メンテナンス
などの需要も増加します。
ブリヂストンは航空機用タイヤもプレミアム事業として強化しており、一般乗用車向けタイヤとは違う利益源を持っています。
タイヤは交換需要があることが強み
自動車メーカーへ納入する新車装着用タイヤは、自動車生産台数に左右されます。
しかしタイヤには交換需要があります。
車が一度販売されれば、その後も走行する限りタイヤ交換が必要です。
つまり、
自動車販売
↓
数年間使用
↓
タイヤ交換
↓
再び交換
という需要が発生します。
世界中に存在する自動車そのものが巨大なストックとなるため、タイヤメーカーには継続的な交換需要があります。
特にブランド力のあるメーカーでは、高価格な交換用タイヤを販売できることが大きな強みになります。
自動運転が広がればタイヤ需要にも変化
今後、自動運転タクシーや物流車両が普及すると、自動車の使われ方が変わる可能性があります。
個人所有の車では1日の大半を駐車したままにすることも珍しくありません。
一方、自動運転タクシーや配送車両では長時間走行する可能性があります。
走行距離が増えれば、タイヤ交換頻度も上昇します。
さらに車両を運営する企業では、
・タイヤ寿命
・燃費
・空気圧
・交換時期
などをデータで管理するようになります。
そのため将来的には、タイヤ会社も単純にタイヤを販売するだけではなく、
タイヤ+管理サービス
で収益を得る企業へ変化する可能性があります。
ブリヂストンは「タイヤを売る会社」からソリューション企業へ
ブリヂストンが進めているのが、タイヤを中心としたソリューション事業です。
例えばトラックやバスでは、
・タイヤ販売
・メンテナンス
・リトレッド
・車両管理
などを組み合わせます。
鉱山や航空機でも同様に、タイヤを納入して終わりではなく、運用・保守まで含めて顧客と長期的な関係を作ることができます。
こうしたサービス収益が増えれば、タイヤ販売数量だけに業績を左右されにくくなります。
住友ゴムはDUNLOPを世界ブランドとして再強化
住友ゴム工業にも大きな変化があります。
同社はDUNLOPブランドの商標権を取得し、世界的にブランドを統一する戦略を進めています。
これまで地域によって使用できるブランドが異なっていましたが、今後はDUNLOPを世界で展開しやすくなります。
特に、
・北米
・欧州
・オセアニア
で高付加価値タイヤを増やす計画です。
住友ゴムでは、消費財タイヤに占めるプレミアム商品の比率を2024年の約40%から2030年には約60%まで高める方針です。
2025年にはすでに47%まで上昇し、2026年には50%を超える見通しです。
住友ゴムは利益率改善余地が大きい
住友ゴムの面白さは、現在の利益率がまだ他の有力タイヤメーカーより低いことです。
2025年の事業利益率は7.5%でした。
これを、
2027年 10%超
2030年 15%
まで引き上げる方向です。
もし実現すれば、売上高がそれほど増えなくても利益は大きく増えます。
DUNLOPブランド統一、プレミアム化、コスト削減が進めば、
「売上成長株」ではなく「利益率改善株」
として株価が評価される可能性があります。
タイヤは値上げしやすいブランド力が重要
タイヤの原材料には、
・天然ゴム
・合成ゴム
・カーボンブラック
・スチールコード
・石油由来原料
などが使われます。
原油価格や天然ゴム価格が上昇すると、タイヤメーカーのコストも増加します。
このとき重要になるのが価格転嫁力です。
ブランド力や高性能商品を持つ企業なら価格を引き上げやすくなります。
反対に低価格タイヤだけで競争する企業では、原材料価格上昇を販売価格へ転嫁できず利益が減る可能性があります。
今後のタイヤ株では、販売数量以上に、
「値上げしても売れるブランドを持っているか」
を見る必要があると考えています。
中国メーカーとの競争は大きなリスク
タイヤ業界では中国メーカーの存在感が高まっています。
特に低価格帯では中国メーカーの競争力が強く、日本メーカーが価格だけで戦うことは難しくなっています。
そのため日本企業は、
・プレミアムタイヤ
・SUV用
・スポーツ用
・鉱山用
・航空機用
・特殊用途
などへ移行する必要があります。
つまり今後は、
大量販売を狙うメーカーより、価格競争を避けられるメーカー
の方が有利になると考えています。
サステナブルタイヤも長期テーマ
タイヤは大量の天然ゴムや石油由来材料を使用します。
さらに使用後の廃タイヤ処理も必要です。
そのため今後は、
・再生ゴム
・再生カーボンブラック
・植物由来原料
・タイヤリサイクル
・軽量化
・長寿命化
などが重要になります。
ブリヂストンでは2025年にタイヤ事業で使用する再生・再生可能材料の比率を40%まで高めています。
将来的には、
新品タイヤを作る → 使用する → 原料へ戻す → 再びタイヤを作る
という循環型モデルへの転換が進むと考えています。
今後成長が期待できる分野
ゴム製品業界で今後特に成長を期待したいのは、
・EV向け高性能タイヤ
・SUV向け大径タイヤ
・プレミアムタイヤ
・鉱山・建設車両用OHT
・航空機用タイヤ
・トラック・バス用タイヤ
・タイヤ管理サービス
・リトレッド
・サステナブルタイヤ
などです。
特に私は、
プレミアムタイヤ+OHT+海外市場
の3つに注目しています。
一般的な乗用車用タイヤだけに依存する企業より、これらの市場を持つ企業の方が利益成長を期待しやすいと考えています。
今後低迷が予想される分野
低価格の汎用タイヤ
低価格帯では中国などのメーカーとの競争が激しくなります。
価格だけで比較される市場では、日本企業が高い利益率を維持することは難しいでしょう。
国内販売だけに依存する企業
日本では人口減少によって自動車保有台数が長期的に大きく増える可能性は低くなっています。
北米、欧州、アジアなど海外市場を持つ企業との差が広がると考えています。
ガソリン車専用のゴム部品
エンジン周辺や燃料系だけで使用されるゴム部品については、EV化によって需要が減少する可能性があります。
EV、半導体、医療、産業設備などへ用途を広げられる企業の方が有利になります。
販売数量だけを追うタイヤメーカー
低価格タイヤを大量に販売しても、原材料費や物流費が上昇すれば利益は残りません。
今後は市場シェアよりも、
商品ミックスと利益率
を重視する企業の方が株式市場でも評価されやすくなると考えています。
今後有望な銘柄
① TOYO TIRE(5105)
ゴム製品業界で、現在最も注目したいのがTOYO TIREです。
最大の魅力は、
高い利益率+北米+SUV・大型タイヤ
という明確な強みを持っていることです。
世界最大手と販売数量で競争するのではなく、得意な商品へ集中する戦略が成功しています。
2026〜2030年度の「中計’26」では、2030年度に、
営業利益1,200億円
営業利益率18%以上
ROE13%以上
ROIC10%以上
を目標としています。
さらに株主還元では、
・株主資本配当率4.5%
・配当性向30%以上
・5年間で自社株買い1,000億円
を掲げています。
2026年9月4日の終値は3,650円。
予想PER9.07倍、PBR1.02倍、予想配当利回り3.70%です。
年初来高値4,855円からは約25%下落しており、株価水準にも割高感はありません。
成長性:★★★★★
テーマ性:★★★★☆
収益力:★★★★★
割安度:★★★★★
株主還元:★★★★★
総合投資判断:★★★★★
営業利益率18%以上を目指す高収益体質に加え、PER1桁、配当、自社株買いまで考えると、現在の株価からのキャピタルゲインを最も期待しやすいと考えています。
② 横浜ゴム(5101)
横浜ゴムは、ゴム製品業界の中で最も大きく事業構造を変えた企業です。
最大の魅力はOHTです。
農業、建設、鉱山などのタイヤ市場をM&Aによって拡大し、一般乗用車用タイヤだけに依存しない会社になりました。
2026年上期は、
・売上収益 前年同期比10.4%増
・事業利益 54.3%増
・営業利益 100.0%増
となり、いずれも過去最高を更新しました。
通期計画も、
売上収益1兆3,200億円
事業利益1,925億円
へ上方修正しています。
2026年9月4日の終値は7,095円。
予想PERは約9〜10倍、PBRは約1倍です。
年間配当も223円へ増額され、6期連続増配を予定しています。
成長性:★★★★★
テーマ性:★★★★★
収益力:★★★★★
割安度:★★★★★
株主還元:★★★★★
総合投資判断:★★★★★
現在の業績だけなら今回の4社で最も強い企業です。
鉱山・建設・農業用OHTという長期成長市場まで持っているため、TOYO TIREとほぼ同等に評価しています。
ただし株価も近年大きく上昇しているため、現在からの上昇余地を考えて2位としました。
③ 住友ゴム工業(5110)
3番目に注目したいのが住友ゴム工業です。
最大の材料は、
DUNLOPブランドの世界展開
です。
ブランド統一によって北米、欧州、オセアニアでも高付加価値商品を展開しやすくなります。
消費財タイヤのプレミアム商品比率を2030年に約60%まで高め、事業利益率についても、
2025年 7.5%
↓
2027年 10%超
↓
2030年 15%
を目指しています。
利益率が計画通り改善すれば、利益成長率はかなり高くなる可能性があります。
2026年9月4日の終値は2,099円。
予想PER10.03倍、PBR0.73倍、予想配当利回り4.00%です。
年初来高値2,798円からも大きく調整しています。
成長性:★★★★★
テーマ性:★★★★☆
収益力:★★★☆☆
割安度:★★★★★
株主還元:★★★★★
総合投資判断:★★★★☆
現在の収益力では上位2社に劣ります。
しかしPBR0.7倍台という低い評価で、DUNLOPブランド強化と利益率改善が成功すれば、今回の4社で最も大きな評価修正が起きる可能性があります。
④ ブリヂストン(5108)
ブリヂストンは世界最大級のタイヤメーカーです。
強みは、
・プレミアム乗用車タイヤ
・トラック・バス用タイヤ
・鉱山車両用タイヤ
・航空機用タイヤ
・タイヤソリューション
など、事業の幅広さです。
特に鉱山車両用「MASTERCORE」や航空機用タイヤなど、技術力とブランド力が必要な市場で強みがあります。
2026年度は、
売上収益4兆5,000億円
調整後営業利益5,150億円
を計画しており、増収増益を見込んでいます。
また2026年には1,500億円の自社株買いを実施し、年間配当も125円を予定しています。
2026年9月4日の終値は3,961円。
予想PER14.71倍、PBR1.30倍、予想配当利回り3.16%です。
成長性:★★★★☆
テーマ性:★★★★★
収益力:★★★★★
割安度:★★★☆☆
株主還元:★★★★★
総合投資判断:★★★★☆
企業としての安定感と競争力では今回の4社で最も高いと考えています。
一方、企業規模が非常に大きく、現在の株価指標も上位3社より高いため、キャピタルゲインを重視したランキングでは4位としました。
まとめ
ゴム製品業界は、自動車産業と同じように成熟した業界に見えます。
世界中にすでに大量の自動車が存在し、タイヤ市場そのものが何倍にもなる可能性は高くありません。
さらに、
・中国メーカーとの価格競争
・天然ゴム価格
・原油価格
・為替
・自動車生産台数
などによって業績が変動するリスクがあります。
一方、自動車がEVへ変わってもタイヤは必要です。
むしろEVではタイヤに求められる性能が高まり、
・大径化
・高耐久化
・低転がり抵抗
・静粛性
などによって高付加価値化する可能性があります。
さらに、
・鉱山・建設車両用OHT
・航空機用タイヤ
・トラック・バス用タイヤ
・タイヤ管理サービス
など、一般乗用車より利益率や成長性の高い市場もあります。
そのため、ゴム製品業界の将来性を5段階で評価するなら「3」です。
今後5〜10年では業界全体が急成長するというより、
「販売本数を増やす会社」と「高価格・高利益率の商品へ転換する会社」の差が非常に大きくなる
と考えています。
高付加価値タイヤやOHTに強い企業だけを見るなら、将来性は「4」に近いと考えてもよいでしょう。
今回取り上げた4銘柄を、今後の成長性と現在の株価からの上昇余地を重視して順位付けするなら、**1位 TOYO TIRE(5105)、2位 横浜ゴム(5101)、3位 住友ゴム工業(5110)、4位 ブリヂストン(5108)**と考えています。
本命はTOYO TIREです。
北米のSUV・ピックアップトラック市場という得意分野を持ち、2030年度に営業利益率18%以上を目指しています。
それでいて2026年9月時点ではPER9倍前後、PBR約1倍、配当利回り3%台後半です。
さらに累進配当と1,000億円規模の自社株買い計画まで考えると、成長性・株価水準・株主還元のバランスが最も良いと判断しました。
対抗は横浜ゴムです。
OHT事業の拡大によって、以前の「国内タイヤメーカー」というイメージから大きく変わりました。
特に銅などの資源需要が増え、鉱山投資が続けば、鉱山車両用タイヤにも長期的な追い風になります。
2026年上期の利益成長も非常に強く、今後さらに評価が上がる可能性があります。
住友ゴム工業は、現在の完成度よりも変化率に注目したい銘柄です。
PBR0.7倍台という低い評価から、DUNLOPの世界ブランド化と利益率15%への改善が実現すれば、大きな株価見直しにつながる可能性があります。
ブリヂストンは成長率では他の3社より低くなる可能性がありますが、鉱山、航空機、プレミアムタイヤ、サービスまで含めた競争力では世界トップクラスです。配当と自社株買いを受けながら長期保有するタイプとしては非常に魅力があります。
ゴム製品業界は今後、「タイヤを大量に作って売る産業」から、「EV・SUV・航空機・鉱山など用途ごとに高性能なタイヤを提供し、1本当たりの利益を高める産業」へ変化していくと考えています。
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