少額投資をしていると、「どこで売るか」が常に悩みになります。
利益が出たから売ったら、そこからさらに倍になった。逆に、欲張って握っていたら下がってしまった。そんな失敗を私は何度も繰り返してきました。
最初のうちは「売るのが早すぎた」「損してないけど損した気分」ばかりで、利確の正解が分かりませんでした。
そんなあるとき、ある考え方を思いつきました。「株価が2.26倍になったら、半分売る」というものです。
この数字が、少額投資を続ける私にとって、ひとつの大きな判断軸になりました。
なぜ2.26倍なのか?シンプルな計算の話
仮に100円の株を200株、2万円分買ったとします。
この株が2.26倍になって226円になったとき、100株だけ売ると22,600円になります。
ここから税金(約20%)を引くと、手元に残るのは約20,040円。
つまり、元手の2万円が返ってくる計算です。
それでいて、残りの100株(評価額22,600円分)はそのまま保有中。
これが「タダ株」と呼ばれる状態です。
元手はすでに回収済み。残った株は“ノーリスクで夢が見られる状態”になります。
利確と継続を両立できる気楽さ
私はこの方法を知ってから、売るタイミングに迷うことがぐっと減りました。
「利益を確定しつつ、株はまだ持っている」。
この状態って、精神的にとても楽なんです。
ぜんぶ売ると、「上がったら後悔」するかもしれない。
でも半分残しておけば、「まだ持ってるからいいや」と思える。
リスクをある程度取った上で、“もう減らない利益”を確保できている状態。それがこの戦略のいちばんの魅力だと感じています。
次の投資資金を生む「回収」でもある
キャピタルゲインを得たとき、それをそのまま評価益として眺めているだけでは、次の投資にはつながりません。
私が「半分売る」ことを大事にしている理由の一つが、“次に回せる資金を確保できる”ことです。
特に少額投資では、元手の流動性が極端に低くなりがちです。
銘柄は持っているのに、買いたい株があってもお金が足りないということがしばしばあります。
だからこそ、一部を利益確定して現金化することで、循環を生むことが重要だと感じています。
買うときから“売りやすさ”を考えておく
実はこの「2.26倍で半分売る戦略」を実行するために、私が気をつけていることがあります。
それは、最初から「2の倍数」で株数を買っておくことです。
たとえば──
- 単元未満株なら:2株・4株・6株・8株…
- 単元株(100株単位)なら:200株・400株・800株…
こうしておけば、値上がり後に“ちょうど半分売る”という行動がとても自然になります。
さらに、最近では「2のべき乗」で買うのがベストだと感じています。
- 2、4、8、16、32、64…株
- 200、400、800、1600…株
こうしておけば、2倍になったら半分売る → また2倍になったらさらに半分売る
という段階的な売却がとてもやりやすい。
これなら利益を取りつつも、まだ残しておきたい気持ちも満たせるんですよね。
タダ株でテンバガーを待つという選択肢
株価が10倍になる、いわゆるテンバガー。
そんな銘柄をつかむのは簡単ではありません。でも、「全部握るのは怖い、でも夢も見たい」という気持ち、私はすごくよくわかります。
だからこそ、“元手を抜いたうえで、残りでテンバガーを待つ”という選択肢があると、気持ちのバランスが取りやすい。
リスクを最小限にしながら、リターンの最大化を狙う。
それを可能にしてくれるのが、2.26倍で半分売却という考え方だと思っています。
少額投資こそ、「抜いて残す」設計が効く
少額だからこそ、守りを固めすぎると成長が止まる。
攻めすぎると資金が尽きる。
だからこそ、「抜いて残す」「利確しながら夢も残す」というこの戦略は、自分の中でしっくりきました。
2.26倍で半分売る。
これは私にとって、単なる利確の目安ではなく、“次につながる投資”を成立させるための設計図です。
少額でも、戦略さえあれば投資は続けられる。
そんな実感とともに、私はこれからもこのやり方を軸に投資を重ねていこうと思っています。
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