「今のお金、将来も同じ価値のまま?」
インフレが進めば、お金の“実質的な価値”は目減りします。
そんなときに役立つのが「ルール・オブ・70(70の法則)」。
この法則を使えば、インフレによってお金の購買力が“半分になるまでの期間”を簡単に計算できます。
目次
ルール・オブ・70とは?
「ルール・オブ・70(Rule of 70)」は、インフレによってお金の価値が“半分になるまでの年数”をざっくり見積もるための法則です。
資産を増やすだけでなく、「守る」「維持する」ための視点としても重要です。
計算式と使い方
計算式:
70 ÷ 年間インフレ率(%) = お金の価値が半減する年数
たとえば、年間インフレ率が2%の場合:
70 ÷ 2 = 35年
つまり、35年後には今の1万円の価値が実質的に5,000円程度に下がるということになります。
インフレ率別・価値半減までの早見表
インフレ率(%) | 半減までの年数 |
---|---|
1% | 70年 |
2% | 35年 |
3% | 23.3年 |
4% | 17.5年 |
5% | 14年 |
6% | 11.7年 |
7% | 10年 |
👉 インフレがわずかに続くだけでも、長期的には大きな価値喪失になるのがわかります。
投資とインフレの関係性
- インフレは資産の敵:預金の実質価値が下がる
- 投資はインフレ対策:成長資産(株・REITなど)を持つことで購買力維持を目指す
- 長期積立は実質成長を上回る利回りが前提:「インフレ+α」のリターンが必要
注意点と考え方
- インフレ率は変動するため、毎年一定とは限らない
- 「70の法則」はあくまで目安であり、リスク警戒の入り口と考える
- 実際には「物価上昇+消費税+為替影響」なども考慮する必要あり
実生活での活用例
- 老後資金を今の金額で考えず、「インフレ調整後」で目標金額を設計
- 積立のゴール設定に、「価値が目減りする前提」を組み込む
- 子どもの教育資金も、「15年後の1万円は今の感覚と違う」ことを念頭に
まとめ
- 「ルール・オブ・70」は、お金の価値がインフレでどれくらいのペースで半減するかを直感的に把握できる法則
- 資産を“増やす”だけでなく“守る”という視点でも、インフレ対策としての投資が重要
- 長期の資金計画では、「物価上昇込み」で資産の将来価値を考えることがカギです
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